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 マサチューセッツ州ボストンに所在する野球場で、MLBアメリカン・リーグ東地区ボストン・レッドソックスの本拠地。開場は1912年で既に築100年を超えており、現在のMLBの本拠地の中でも最も歴史が古い。

 当時野球場を建設する際には、道路に囲まれた限られた区画に建設するため、このようにスタジアムが歪な形をしている。この球場最大の特徴でもあるレフトフェンスのグリーンモンスターも、背後にすぐ道路があるために造られた産物である。

 2000年代初めには球場を解体し新球場を作る話もあったが、当時のオーナーをはじめ、ボストンの市民は大改修を行い継続使用する事を決定。古き良きボールパークの姿を、現代までほぼそのままの姿で維持してきている事には脱帽する。

 古い構造が故に、一階席の上段は2階席スタンドの柱が視界を邪魔してフィールドが見えない席があったり、シートが木製で固く、現代人には非常に窮屈な思いを強いられる。しかし、それもこれもレッドソックスファンの熱気と、この球場の持っている独特の雰囲気で全てかき消されてしまうほどである。8回には名物ともなっているSweet Carolineが流れて球場が一つになるので是非とも堪能していただきたい。

 MLBファンのみならず、野球ファンなら是非一生に一度は訪れる価値のある素晴らしいボールパークだ。


■住所 4 Yawkey Way, Boston, MA 02215
■左翼・94.5m 左中間・115.5m 中堅・118.9m 右中間・115.8m 右翼・92.0m
■開場 1912年
■収容 37,499人
■使用球団 ボストン・レッドソックス(1912年〜)

アクセス
 最寄りの空港はボストン・ローガン国際空港。ボストン市内はMBTAが運行する地下鉄が充実しており、空港からダウンタウン、もしくは球場のある辺りまでを結んでいる。地下鉄は現金では片道$2.75(チャーリーカードいうICカードを使用すれば$2.25)。

 また市内バスも充実しており、球場周辺までバスで行く事も可能。現金で$2.00、チャーリーカードで$1.70と地下鉄よりも少し安い。

 球場の最寄駅はKenmore駅で、グリーンラインのB・C・Dの路線が運行している。(同じグリーンラインでもEは行かないので注意。)地下鉄の出口を出ると、目の前にかの有名なフェンウェイパークから見えるCITGOの看板が迎えてくれる。南に歩を進めるとハイウェイを超える橋があるが、ここは2016年にレッドソックスを引退したデービッド・オルティースの名前が付けられている。

MBTA グリーンライン

球場外観


 100年を超える歴史を感じさせるレンガの外観。外壁には優勝した年が掲げられている。試合時にはコンコースと化すジャージー・ストリートには多くの店が出ており、試合前からこの場所で様々なパフォーマンスが行われている。

1912年に建てられた事が誇らしげに掲げられている


かつて使用されていたチケット売場やゲートはそのまま残されている

内野スタンド


 フィールドは内外野総天然芝。外野のフェンスラインがかなり歪な形をしている。

 全体的にはグリーンモンスターがあるレフト側が浅くライト側が深いのであるが、ライトポールだけがかなり手前に立っており、ポールまでの距離ならばレフトポールよりライトポールまでの距離の方が短い。

 このポールはかつてレッドソックスでプレーし、後に監督も務めたジョニー・ペスキーの名前からペスキーズ・ポールと呼ばれている。(非力なペスキーでもホームランを打てるというのが由来らしい)彼の背番号6は現在では永久欠番になっている。


 シートは木製で、ドリンクホルダーなどは無い。小柄な筆者でもシート幅が狭いと感じる。さぞかしアメリカ人にはきついのではないだろうか?毎試合満員の観客で、一試合座っているとエコノミー症候群になりそうだが、皆真剣にレッドソックスを応援している。

 ロウアーレベルの上段は二階スタンドの屋根の下になるため、視界はかなり狭い。席によっては柱が邪魔して死角が生まれるので、チケット購入時には要注意。

 また、内野スタンドの最上部は立見席のチケット所持者のスペースになっており、"Standing Room"などと床に白くペイントされているところで観戦する事となる。

バックネット裏から

一塁側内野席上段から。二階席の柱で死角が多い

STANDING ROOM(立見席)の場所は床にペイントされている

外野スタンド

ライトスタンドより

レッドシート
 外野席(ブリーチャー)は一層式で、傾斜も緩やかで見やすい。

 中でもSection42、Row37,Seat21の席はレッドシートと呼ばれており、1946年6月9日にテッド・ウィリアムズが放った約502フィートのこの球場最長の本塁打の着地点で、一席だけ赤い座席になっている。

Green Monster

グリーンモンスター・シート

 この球場の最大の名物でもあるこのグリーンモンスター。レフト側は後方に道路があるために極端に狭く、ホームランを出にくくするための措置として高さ37フィート(約11.3m)の巨大なフェンスを設置した為に出来た。

 2003年にはこのフェンスの上に269席限定の"グリーンモンスター・シート"が設置され、プレミアが付くほどの今一番の人気シートである。

グリーンモンスター

スコアボード


 この球場の古き良き景観を大事に大事にしてデザインしたのが伺えるスコアボード。色もフェンスの色に合わせたデザインにしており、あまり違和感のないデザインになっている。
 小型のビジョンには今投げている投手と打者の情報、大型のビジョンには打者のその日の成績が掲示される。

大型ビジョンには打席の選手の情報

コンコース

 通路が立見エリアになっている上に非常に狭いので、売店などのコンコースは基本はスタンドの裏に配置されている。内外野を隔てるものはないので、往来は可能。

 球場の正面入口前の道路は、元オーナーの名前にちなんでヨーキー・ウェイと呼ばれていたが、2018年からは元のジャージー・ストリートに戻されている。試合開催日には3時間前からこの道路を完全に封鎖して、入場ゲートが道路の端にそれぞれ設置される。要は、球場脇の道路を丸ごと球場のコンコースにしてしまっているのである!入場したファンが試合前からグッズを買ったり飲食したりと大いに盛り上がる場所。今では狭くなった球場だからこその斬新な発想だ。


ジャージー・ストリート
ロウアー コンコース

トイレの看板も赤!

一塁側立見席後方。味のあるレンガの柱。

Team Store


レッドソックスのチームストアはジャージー・ストリート沿いにある

 公式チームストアはジャージー・ストリート沿いにあり、試合前から多くのファンで賑わっている。試合の無い日はそのまま利用できるが、前述の通りジャージー・ストリートは試合開始3時間前からはチケットを持っている者だけの利用エリアとなるので、チームストアもそれに準ずる。

Stadium Gourmet


Lobster Roll (Hot) $23.00

Fenway Frank $7.50

Wally Bowl Ice $8.00
Helmet Ice $6.50

Souvenir Fry $6.50

North End Dog $7.50

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